「家を買うのは損?それとも得?」
「賃貸の方が気楽でいいのでは?」
住まい選びを考えるとき、必ずといっていいほど出てくるのが「買う vs 借りる」の議論です。
もちろん、どちらにもメリット・デメリットはあります。
でも、本当に大切なのは、“損か得か”という短期的な視点ではなく、“どう暮らしたいか”と“どう資産を育てたいか”という長期的な視点ではないでしょうか。
この記事では、「買う vs 借りる」の比較を超えて、住まいを資産形成の場としてどう活かすかを考えていきます。
よくある「買う vs 借りる」の比較、実は…
まずは、よくある比較ポイントを整理してみましょう。
| 観点 | 賃貸 | 購入 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 比較的少ない(敷金・礼金など) | 頭金・諸費用が必要 |
| 月々の支出 | 家賃(更新料あり) | ローン返済+固定資産税など |
| 住み替えの自由度 | 高い | 低め(売却・賃貸の手間あり) |
| 修繕・管理 | オーナー負担 | 自己負担 |
| 資産形成 | なし | 可能(売却・賃貸など) |
この表を見ると、「賃貸は気軽で、購入は負担が大きい」と感じるかもしれません。
でも、この比較には“資産としての住まい”という視点が抜け落ちています。
住まいは「コスト」ではなく「資産」になり得る
賃貸住宅は、毎月の家賃を支払っても手元に何も残りません。
一方、住宅を購入すれば、ローンを返済するごとに“自分の資産”が増えていくことになります。
たとえば、月10万円の家賃を30年間払い続けると、支払総額は3,600万円。
一方、同じ金額で住宅ローンを返済していれば、30年後には土地と建物という“資産”が手元に残る可能性があります。
もちろん、固定資産税や修繕費などのコストはかかりますが、住まいが資産として残るという点で、購入には大きな意味があります。
「中古+リノベ」で資産形成の効率を高める
新築住宅は、購入直後から価値が下がる傾向があります。
一方で、中古住宅は価格がある程度下がりきった状態で購入できるため、資産価値の下落リスクが小さいというメリットがあります。
さらに、リノベーションを組み合わせることで:
- 自分好みの空間をつくれる
- 性能やデザインを向上させられる
- 将来的な売却・賃貸時の価値を高められる
といった効果が期待できます。
つまり、中古+リノベは、資産形成と暮らしの質を両立できる選択肢なのです。
賃貸では得られない“住まいを育てる”という感覚
購入した住まいには、自分の手で育てていく楽しさがあります。
壁を塗り替えたり、庭を整えたり、家具を造作したり——
こうした積み重ねが、暮らしへの愛着とともに、住まいの価値を高めていくのです。
一方、賃貸では原状回復の制約があるため、自由なカスタマイズが難しく、住まいに“投資”するモチベーションが生まれにくいのが現実です。
ライフステージに合わせて“住まいを活かす”という発想
「買ったら一生そこに住まなきゃいけない」
そんな不安を持つ方も多いですが、今は住み替えや賃貸活用といった“出口戦略”も多様化しています。
たとえば:
- 子どもが独立したら、住まいを売却してコンパクトな家に住み替える
- 転勤時は一時的に賃貸に出す
- 将来は二世帯住宅や賃貸併用住宅として活用する
こうした柔軟な選択肢を持てるのも、住まいを“所有する”からこそできることです。
実例紹介:買って育てた住まいが“資産”になった話
Hさん(50代・会社員)は、20年前に中古マンションを購入し、数年前に自然素材でフルリノベーションを実施。
「子どもたちが独立した今、夫婦ふたりにちょうどいいサイズ感。
将来は売却して、郊外の平屋に住み替える予定です」と話します。
購入当時よりもエリアの人気が高まり、資産価値はむしろ上昇。
「家は“消費”じゃなく、“育てる資産”だと実感しています」と語ってくれました。
まとめ:“損得”よりも、“どう活かすか”で考える
「買う vs 借りる」の議論は、損得の数字だけで語られがちです。
でも本当に大切なのは、その住まいが自分の人生にどんな価値をもたらすか。
- 暮らしの質を高める
- 資産として価値を育てる
- 将来の選択肢を広げる
こうした視点で住まいを選ぶことが、“住まいで資産を育てる”という新しい選択につながります。
「買うか、借りるか」ではなく、
「どう暮らし、どう資産を育てるか」——
そんな視点で、住まい選びを考えてみませんか?